2020年07月22日
みなさま
学生部長 中 村 和 彦
100日前の5月1日。一人ひとりの行動が何よりも大切であること、「自分の生活の見直しと工夫」に力を注いでほしいこと、不透明な中にあっても、確実に前を見通せるようになるはずであること…。みなさんにお伝えしなければならない思いに駆り立てられ、ささやかなメッセージを発信しました。長いトンネルからの出口が見えかけているような気もしますが、出口の傍まで行ってみたら、そのトンネルには、まだ先があったことを知った・・・そんな心境です。みなさんはいかがですか?
とはいえ、ただ立ち止まっているわけにもいかず、みなさんは、私たちは、いろいろと考え、いろいろと工夫し、前進してきました。5月11日から始まった非対面による前期講義も残り4週間を切りました。今週から一部の科目では大谷地キャンパスでの対面講義がスタートし、COVID-19の感染予防対策を講じた上で、状況を冷静に判断しながら、徐々に対象科目を広げていく予定になっています。
ところで、2020年度大学祭を例年通りの実施は難しいと判断し、「中止」を公表しました。この間、大学祭実行委員会の幹部の方とZoomと対面、二度にわたって話し合いをおこないました。現下の状況からは、実施に伴う感染リスクを打ち消すことができず、「中止」の判断を相互に確認しました。他方で、ほとんどキャンパスに来れていない1年生のことを考えた新たな計画があることが示され、ポジティブな姿勢に勇気づけられ、実現に向けた支援を考えていきたいと思っています。
また課外活動についてですが、サークル代表とのZoomミーティングを実施するなかで、現状の把握、不安、また要望をお聞きすることができました。現在はオンラインによる課外活動のみ認めているところですが、「しない/させない」ではなく、どのようであれば再開することができるのか、具体的に検討しているところです。感染状況が落ち着いていることが大前提ではありますが、あまり遠くないうちに再開への道筋を示すことができるのではないかと考えています。
新しい知識やスキルを得、なかなか答えの見つからない問題にチャレンジする姿勢と力量を身に付け、自分の夢や目標実現のために、主体的に学ぶのが大学生であり、大学は、そのための「場」といえます。その際に、講義や演習、実習等を通じた「学び」が中心であることに変わりありませんが、キャンパスに集い、友人や仲間と語り、課外活動を通じ絆を固く結び、切磋琢磨することの重要性を、この半年余りのなかで、私自身強く自覚するようになりました。対面講義の実施とともに、課外活動の再開に向けて、慎重にではありますが、一歩前に進めていければと思っています。
今後は、これまで以上に、「自覚」を「実行」に移し、それを「継続」することが大切になってくるでしょう。COVID-19の感染対策でいえば、感染しない、感染の媒介者にならないことへの「自覚」を持ち、「密」状態を作らず、日々の体調確認、手洗い、うがい、消毒の「実行」と「継続」に他なりません。そのような個々の継続的実践をベースにして、その先を見据えて、確実に一歩一歩前進していきましょう。
就職のことで不安を抱えながらも活動をしているあなた、課題が多く四苦八苦しているあなた、個人でのトレーニングから仲間との練習を待ち望んでいるあなた、話し相手や友人を作りたいと思っているあなた、それぞれがそれぞれの状況のなかで、悩みながらも前を向こうとしているに違いありません。必要な時には、いつでも、どんなことでもかまいません、その声を北星に届けて下さい。
来月中旬からは夏季休業期間に入ります。これまでのような夏休みの計画を立てることは難しいでしょう。大谷地キャンパスに来ることなく夏季休業に入る学生さんもいることでしょう。感染対策も加え、例年以上に、事故やさまざまな被害にあわぬよう細心の注意を払って下さい。
改めて、一人ひとりの「知恵」を結集し、「寛容」の精神を大切に、的確な「判断」のもと、継続する難局を乗り越えていきましょう。
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